週刊水曜日[Hatena Blog]

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恐れ多くも“中島孝志の社長の愛した数式”の“重箱の隅をつつく”

日本経済新聞社BIZ+PLUS コラム経営コンサルタント・ジャーナリスト中島 孝志(なかじま たかし) 先生の『社長の愛した数式』というコラムが掲載されているのだけど、その第15回「商品・曜日の『選択と集中』――ヤマダ電機にみる『ジャック・ウェルチ流経営』の数式」(2006/12/27)には、うなずけたのだけど、最新の第16回「駅前進出急ぐヤマダ電機にみるロングテール型経営の数式」 (2007/01/10)には、違和感を感じたんですよね。

まず「ロング・テール型経営」の例として、amazon.comを例示しているのだけど、違和感を感じたのは[isologue(イソログ)- by 磯崎哲也事務所」磯崎哲也 先生が 日経BP で掲載されている「ネット・エコノミー解体新書第4回アマゾンと、ロングテールに関する“大きな勘違い”を読んでいたからです。

そして、 中島 孝志(なかじま たかし) 先生の第16回「駅前進出急ぐヤマダ電機にみるロングテール型経営の数式」 (2007/01/10)に戻るわけですが、広島にある2004年6月に開店したテックランド広島中央本店では、実験店的位置づけで、当初はコンピュータ売場では、いろいろなブランドのサプライ品などの商品を“これでもか!”とメーカーが違うだけで実質同じ商品も含め大量に陳列していました。この時点では、「ロング・テール型経営」をコンセプトにしていたのだと思います。
しかし、テックランド広島中央本店では改装を経るごとにアイテム数は減り、今や郊外店並みの在庫に縮小してます。第15回にある『選択と集中路線に回帰したという事だと私は見ています。

さて、文中に述べられている大阪なんばヤマダ電機 LABI1 NAMBA店に私も行ったことがないのですが、ヤマダ電機の在庫物流管理体制については、売れ筋以外の商品注文に対するレスポンスの悪さから考えるに、その巨体に比例するように上手く機能していないと思われます。参照→テックランド広島中央本店からの回答

また、ヤマダ電機のweb通販サイトYamada-Denki WEB.comは自称「23万点の品揃え」ということですが、webの使い勝手も品揃えも良いとは私には思えません。

もし、ヤマダ電機 LABI1 NAMBA店が本当に70万点のアイテムを持ち物流拠点も兼ねる事ができれば、結果的に「ロング・テール型経営」に近づくかもしれませんが、これは不採算事業からの撤退の決断が上手いヤマダ電機が、かつてのamazon.comの様に赤字を垂れ流し続ける事はできないと私は見ています。

と、まぁ一見客による木を見て森を見ていない分析があたっているのか? 中島 孝志(なかじま たかし) 先生の「ロング・テール型経営」に向かうのかは、ヤマダ電機の首脳陣のみが知っているといったところでしょうか?

もともとBIZ+PLUS コラム経済アナリストというよりもメイドカフェ文化評論家じゃないのかな? な 森永 卓郎(もりなが たくろう) 先生の『萌えるアキバが日本を変える』を読むためにWWWDでチェックしているんだけどね。