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真山仁「スパイラル」とテレビ朝日版「ハゲタカ」評価・見解

スパイラル

2018年9月19日、入手した真山仁ハゲタカ4・5 スパイラル講談社文庫)」を先ほど読み終わりました。
1986年8月から2008年12月9日までのお話。ターンアラウンド・マネージャー 芝野健夫(しばの・たけお)さんの私の脳内Character Voice(キャラクター ヴォイス)は、渡部篤郎さんではなく、柴田恭兵さんでした。
テレビ朝日版、NHK版のテレビドラマともに扱っていない小説の時間で2007年9月以降の曙電機の件が片付いた後のお話なので、劇場版ともパラレルワールドですね。

日本でのものづくり、中小企業の事業継承の問題とか、金融機関の不正とか、企業買収もあります。リーマン・ブラザーズの経営破綻(リーマン・ショック)後、どんなことがフィクションの作品世界で起こったのか。私としては面白く読ませてもらいました。

ハゲタカ4・5 スパイラル (講談社文庫)

ハゲタカ4・5 スパイラル (講談社文庫)

テレビ朝日版「ハゲタカ」

1章 (1話から3話)「ハゲタカ」、2章(4話から6話)「ハゲタカII」、3章(7話・8話)オリジナル という展開で、原作にはあってNHK土曜ドラマ版には入らなかった、鷲津政彦さんの立食いうどん好きや、芝野健夫さんの家庭のあれこれも入って良かったのだけど、原作ではビジネスパートナー兼恋人の位置づけだったリン・ハットフォードさんは、尺の関係からか部下という扱いで「サムライファンド」の命名シーンが見せ場というのは…。見せ場があるだけまだ良かったのかな?
3章の小説にはまだないオリジナルの2018年は2話分だったですが、3話分の尺で分かりやすくはしなかったか?
帝都重工」の本社ビルは現場とは離れた世界というのでありとは思います。けど「スペース・フロンティア・ジャパン」はベンチャーとは言え工場はロケ地が限られているのか、「下町ロケット」か「陸王」な工場で宇宙ビジネスを扱うようには思えませんでした。分かりやすく絵で見せたかったのでしょうけど、鉄を削って火花を飛ばしていましたが、宇宙ビジネスを志すのなら鉄粉をも管理しなくては駄目だと思うのですが、どうでしょう。
「太陽ベッド」の工場はそれらしかったし、「あけぼの」のレーダー開発部もそれらしく見せようというロケーションを選んでいただけに、残念です。
飯島亮介さんは「日光みやびホテル」の松平貴子社長を陣営に引き込めば、鷲津政彦さんを抑えられるという発想が不思議で、忖度なく鷲津政彦さんはやりたい事をやる人でしたからね。原作と1章・2章の流れでそのことを考えていないのか? とビックリ。


ハゲタカ Blu-ray BOX

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